大垣市長選挙 立候補者インタビュー

大垣市長選挙 立候補者

小川 敏 氏

 

1.立候補の動機

大垣市には現在3つの大きな事業が進行しています。最も大きな事業は市役所庁舎の建替えです。庁舎については耐震化工事だけで費用を安くという意見もありますが、躯体そのものがさらに悪くなるので10年程度で建替えが必要になってきます。また、全国各地で頻発している大災害が当地で発生した場合に災害対策本部としてしっかり機能するためにも建替えを推進していきたいと思います。

 

2点目の事業は養老線です。養老線は沿線の2県にまたがる7市町と近鉄という広域+民間企業が連携して事業を推進するという日本で前例のない鉄道再生事業を行います。沿線市町は、社団法人を立ち上げて養老線の施設管理を行っていきますが、新たなスキームで動き始めるタイミングなので課題が多々あります。そのスキームをスタートさせながら見直しをしていき、事業をしっかり軌道に乗せて推進していく必要があると考えています。

 

3点目は2018年に控えた大垣の市制100周年です。90周年の記念事業は「大垣ルネッサンス」という大垣の歴史と伝統を振り返るイベントでしたが、次の市制100周年イベントは未来に向かうイベントとして進めていきたいと思います。同じく2018年から進める「大垣市未来ビジョン」を策定すると共に、市制100周年イベントをしっかり活かしていきたいと思っています。アニメ・ロボットなどこれからの社会を象徴するような記念事業を行っていきたいと思います。100年に一度の記念事業なのでエポックメイキングな出来事で、岐阜県では岐阜市に続いて2番目に長い市政を誇るまちです。未来にはばたく姿勢を具現化した100周年イベントにしていきたいと思います。

このように4年間の任期をまたぐ事業が数多くあり、これらをしっかりと成し遂げると同時に、安全安心のまちづくりとして地震対策、治水対策も必要です。これら災害に強いまちづくりやスイトスクエアを中心とした駅南側地域の再開発、中心市街地の活性化など解決すべき課題が数多くあることからこれらを解決するために市政続投の意思を示しました。

 

2.まちづくりにおいての課題は

これからの少子化・人口減少社会への対策が大きな問題となってきます。これは大垣市だけに限らず日本全体の問題で私は国難だと考えています。

大垣市においても昨年1年間で自然減が約330人、社会増で170人。差し引き160人ほどの人口減となっています。高齢化社会は止められませんが、少子化社会は食い止めることができます。少子化社会になればなるほどまちにも国にも勢いがなくなりますので、子育ての大切さや楽しさを感じて頂かないといけないと思っています。

 

3.どのようなまちにしたいですか

豊かな時代に合った人生観に沿って「楽しい」という人生が送れるように大垣市を「楽しいまち」にしていきたいと思っています。アニメ「聲の形」がヒットして若い人が大勢訪れたように、「クールおおがき」を打ち出して、若い人が楽しく暮らせるまちにしていく必要があるとともに、映画館やゲームセンターなどのアミューズメント施設を充実させ、娯楽の面での楽しさも提供していく必要があると考えています。

 

また、大垣市では高校生までの医療費を無料化し、70歳以上の医療費は1割負担と全国最高水準の健康福祉の環境を整備しています。大垣市民病院は事業としても入院患者数、技術いずれも全国トップクラスの水準を誇っています。

 

そして、「楽しい仕事」の充実も図っていきたいと思っています。

ロボットが生産活動を代替し、サービスを提供する社会がすぐそこまで迫っています。ロボット部品の製造なども必要になってくるので、そういった面での仕事の提供を行っていきたいと思います。

 

さらに、「楽しい熟年生活」として団塊世代やベビーブーマーの高齢者が増える今後の社会において、ただ長生きするだけではなく、健康寿命の向上と定年後のボランティアなど社会活動などができる環境を整備していきたいと考えています。

ウォーキングやグラウンドゴルフなど運動のできる環境を整備し、かがやきライフタウンと称して充実感をもって社会で活躍してもらう。働ける人は働いてもらって知識を還元していきたいと思っています。

 

ほかにも、「楽しいまちづくり」として、青年活動や行政、年配の方でも楽しくまちづくりに参画できる活動を充実させていきたいと思っています。「クールおおがき」でアニメ「ドリフターズ」の主人公・島津豊久を取りあげ、豊臣秀吉が築いた墨俣一夜城を取り上げるなど、多くの人に来てもらうための観光ボランティアや、いろいろな活動を通して楽しくまちづくりをしてもらいたいと思っています。

 

4.少子化対策についてどのように考えていますか

子育て世代に移り住んで頂けるようなまちづくりを進めていきたいと考えています。

具体的には高校生までの医療費無料化と小学校2年生以下のお子さんを同伴の親子連れは市内のバス乗車運賃を無料にしていきます。

そして「キッズピアおおがき」の運営です。現在は毎日約120人が利用し、子育ての相談や研修を行っています。幼保一元化もいち早く進め、育てやすい環境を提供していきたいと思います。就学前の子どもの教育と保育を一緒にしていけるようなまちづくりを進めています。

 

保育については時間外保育と0歳児保育がポイントです。0歳児保育は子ども3人に保育士1人が必要で要望は多いのですが、「乳児の間は母親が面倒見るべきだ。」という意見もあります。行政としては広く支えていくべきだと考えていますが、親子の時間の確保も必要です。これには女性活躍と子育ての二面性があるので、その点を尊重しながらまちづくりを推進していきたいと思います。

 

                                                                                 

5.女性活躍についてどう考えていますか

元々、子育て日本一と男女共同参画のまちづくりは車の両輪だと考えています。

大垣市は、県内でいち早く男女共同参画都市宣言を行い、性差に関係なく個性を発揮していけるまちづくりを推進しています。大垣市では主幹級以上の女性職員の登用率が約19%、市の各種審議会では約39%まで引き上げてご活躍頂いています。

 

消費においては、高額な買い物は男性消費者の影響力が強いですが、日常品は女性消費者の影響力が圧倒的に強く、市場では大きな影響力を持っています。まちづくりにおいても女性目線をどんどん取り入れて進めていきたいと思っています。

 

また、スイトピアセンターのレストランの後には男女共同参画センターを設置し、女性で活躍したい意欲のある方への相談や研修・セミナー等を行い、交流広場を設けて意見交換をできるようにするなど、女性が活躍しやすい環境を構築していきたいと考えています。