民主主義とは何か

「民主主義」という言葉の意味

 

「民主主義」とは何でしょう。辞書で調べてみると「人民が権力を所有し行使するという政治原理。権力が社会全体の構成員に合法的に与えられている政治形態。ギリシャ都市国家に発し、近代市民革命により一般化した。現代では、人間の自由や平等を尊重する立場をも示す。」(三省堂『大辞林』第三版)と記載されています。

 

 

英語では“democracy”ですが、その語源はギリシア語で「民(デーモス)」の「力(クラティア)」という意味です。つまり「民の力」、「民が主」という意味で民が主体性を持って動くことを指します。

 

では「民」とは誰のことでしょう。政治学では、デモクラシー(民主主義)が成り立つために必要とされる二つの要素として、「政治的平等」と「国民主権」を挙げるのが一般的です(ロバート・A.ダール『民主主義理論の基礎』内山秀夫訳、未来社、1970年)。

 

政治的平等とは、「政策決定に対する影響力(権力)」が平等に分け与えられるということを意味します。王政・貴族政や独裁政治が民主的でないと言われるのは、そういう体制では「政策決定に関する影響力(権力)」が一人または少数の人に集中しており、その他の多くの人々が政治に対する参加や発言をすることができない状態、つまり政治的不平等が存在するのが第一の理由です。

 

もう一つの要素である国民主権は、国家を動かしていくただ一つの意思であり、最高権力である「主権」を、「国民」が持つということです。基本的には平等な人同士で構成された集団を意味しています。一人または少数の人間が政治を動かす体制がデモクラシーに反すると言われる第二の理由は、そこでは主権が国民ではなく一人または少数の権力者に握られているからです。

 

さて、ここまでで、「民の力」や「民が主」になるなどといった言い方の意味も多少ハッキリとしてくるでしょう。「民」とは、互いに平等な政治的影響力を持つ人間の集団、つまり「国民」のことです。それが「力」を持つとか「主」になるとか言うのは、政策を決め、国家を動かしていく原動力としての主権を手にするということを意味しています。

 

多数の平等なメンバーによって構成される集団の意思(こうしたい/こうしよう)と行為(こうする/ああする)によって国家が運営されることを、デモクラシー(民主主義)と呼んでいるのです。

つまり民主主義とは、皆さんを始めとした「国民一人ひとりが主体となって地域や国家を動かしていく」という考え方です。